2010年4月2日金曜日

菊地成孔 『わたしが子どもだったころ』(NHK)

テナーを抱えた男が暗いビルの階段から静かにやってきて、その音と共に回想が始まる。



私にとっては謎なサックス奏者・・菊地成孔(きくちなるよし)さん幼少時代の回想録です。奏者としてはブレッカー的なボストバップなスタイルで、音はかなり綺麗にまとめる方だなと思いました。むしろ音より文字媒体に名前を見かけることが多く、なぜかフランス語がいろいろ出てきたり・・。いまだに謎の存在であります。

歓楽街の定食屋の息子で上智大学出身・・・しかもあの、菊地秀行の実弟とは驚きです。名前も『孔子に成る』ですから、かなり教育水準の高いご家庭だったと思われます。あまりそのあたりは映像では感じられなかった部分ですが。

幼少の菊地さんは歓楽街で人気の出前少年。
子役の子が菊地さんによく似ていてまた切ない表情をするんだな。



出前先のストリップ小屋でお菓子をもらうんですが、個別包装なクッキーなんて平成にはいってからやろー!と突っ込みたくはなるんですが、雰囲気は良く出ています。バーテンさんもカッコいいんですが、コカコーラのロゴが消してありますが、サントリー角瓶のラベルがそのまま、ちょっと不思議。



俯瞰的なサックス奏者・・。単に吹きたい物を吹くのではなくて、自分を客観的にみてこういう位置づけで見せたい、というか。自分のプレイも一つの要素として見ている感じが。冒頭の楽器をセッティングするシーンとかも相当にナルシスティック。Body and soulをラバーのマウスピースでオーソドックスに歌ってます。今回の音は大変温かく感じました。お話も率直で。

さて、ストリッパーの一人は、なんと烏丸せつ子さんです。



ところが懐かしさも束の間。そのストリッパーに手篭めにされそうになる小学生がで嘔吐で反撃・・。ここのところのNHKのサックスの扱いはちょっと異常です。うーん・・

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